新年のご挨拶:もう一ランク上の人生を送るために
❝もう一ランク上の人生を送るために❞
筒井グループの皆様、明けましておめでとうございます。恙無く、良き新年を迎えられることができ、心よりお慶び申し上げます。
冒頭に、大袈裟なタイトルを掲げました。実は私事ですが、去年の12月初旬になかなか咳が止まらず、いろんな薬、栄養ドリンク等を飲んでみましたが、今一歩すっきりしないため、胸腹部のCT検査ならびに血液検査を行いました。画像検査では癌その他の異常はなく、ほっといたしましたが、血液検査にて以前から抱えていた脂肪肝の悪化と糖尿病の傾向が示されました。長年、太りすぎを指摘されておりましたが、さほど気にとめず、美味しいものを食べ歩き、雰囲気に任せて酒を飲み過ぎることを続けて参りました。因果応報・その付けが検査結果に如実に表れました。さすがにこのまま放置すれば、生活習慣病である脳卒中ないし虚血性心疾患を引き起こすのは必定と考えました。
最近、親しい友人や知己の人達が一人、二人と鬼籍に入っていくことが多くなりました。今頃、何を言っているのだ!医者にありながら気づくのが遅いと叱責を受けるのは甘んじて、❝禁酒1年ならびに食事のカロリー制限❞を一念発起やることといたしました。1か月余りのことですが、体重減4.5Kg,肝機能ならびにHbA1cの改善を得ております。辛抱強く一年間は維持したいと考えています。
今回、食欲、飲酒の誘惑を断ち切り、気づいたことは❝生活そのものが随分楽になった❞という印象です。食べなければ、飲まなければという焦燥感から解放され、淡々と日々を過ごせております。肩肘を張らず自然のまま生きていくのがこんなにも素晴らしい事だとこの年になり改めて感じる次第です。高僧の解脱というものに断食という言葉もあり、そこから得られる心境の変化を垣間見たような気分です。
飢餓の中で人間は生きてゆく道標を発見するのだといわれておりますが、少し空腹ぐらいの方が頭は冴えくるものです。心境の変化から仕事面でも面倒がらずに、何事もスムーズにこなしていけるようになっております。今年は❝先手必勝❞の信念をもち、果敢に課題を克服したいものです。
冬の庭にある木々は葉を落とし、一見寂しくなりますが、地中の根茎に栄養を蓄え、来るべき春に備えています。我々も世事に惑わされることなく、実直に輝かしい未来を実現できるように切磋琢磨してゆきたいものです。
最後に、表題のタイトルの答えと今、私が考えている言葉は❝人間欲を捨て、しがらみから解放されて自然体で生きる❞というものです。
今年も何卒宜しくお願い致します。
徳寿会理事長・鴨島病院病院長 浅野 登